第1回 Yappi(32) 大学准教授
”ようわからん奴は黙っとけ!”
『何にも困っていない』
今年、結婚して『嫁がいたら何とでもなる』生活を手に入れた。
これまでの『お金はある分使い切る生活』が『貯金や保険について考える生活』に変わった。
鞄は持ち歩かない。
この日も持ち物は、印鑑、ペン、iPhone5、キーケースのみ。
就職活動時、インターネットの公募情報の中から、自分の分野に沿うところに5本ほどまとめて応募したが、最初に決まったのが現在の職場だ。
この職場に就いてから、もう5年が経つが、生きていくのに必要なお金が貰えるため、不満はない。
そもそも職とは、お金を稼ぐ一手段に過ぎず、出世意欲は皆無だ。研究はあくまで仕事の一環で、研究一筋で生きられている方とは同じ土俵にすら立てないことは承知している。
この職には、思うところはたくさんあっても、学生の面倒が見れるという楽しみもある。
休日は、新婚生活に必要な物品の調達のため街へ繰り出す。
一眼レフを片手に出かけることもある。
趣味はダーツや、10年以上続けているフットサル と身体を動かすことも好きだ。
『最初から賢い人なんていない、賢い人はみんな裏でやっている』『年齢や愛想、IQなんてどうでも良い。』
という、完全に能力主義。人をフェアに見ることに長けている分、肩書きだけで生きている人を嫌う。上下関係であったり、年功序列という所謂古い概念を捨て、お互いに敬意を払って垣根を越えて勝負する、そんな背中には人生を楽しくするプロセスが秘められている。
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